ブックフェア2013行ってきました

平日は仕事の都合で行けなかったので、関連フェアは残念ながら見られず。
その代わり、そこそこ混んでるブックフェアオンリーイベント(それしかやってない的な意味で)を楽しんできました。

数年派手にやってた「子供関係」が今回はなりを潜めていた感じ。
児童書の割引販売は例年通りのブース展開で賑わっていましたが、講談社や小学館の子供向けコーナーは今年はなく、学参系もほとんどありませんでした。
時代かなあ。

その代わり、今回は大日本印刷(DNP)でやってた『honto for ニンテンドー3DS』を見られたので良しとしようかと。

電子書籍については過去の(ログが消えた)ブログでも何回か書いてたけど、そっち業界の人間として何らかのブレイクスルーがないと難しいかな…という印象はまだ変わってない感じでした。

一つはリーダーの問題、一つは権利関係の問題、一つは読者の意識の問題。

リーダー…つまり、電子書籍を読むためのハードウェアについては、スマホが台頭していくんだろうというのは今のところの予想。
今まで普通の人がパソコンでやってきた、ネットやウェブサイトを見たり、メールのやり取りをするのはスマホで十分だし、パソコンを持たない人は実際に増え続けている。しかし、一番のシェアを持つiphoneはその液晶サイズの小ささから、電子ブックリーダーには全く向いていない。
一方、タブレットはスマホの通話以外の機能を大型液晶でなぞるだけの機械であり、特殊な人たち向けという感じになりつつあると思う。

権利関係については、もうこれは早くどうにかしないとだめだろう。
既に楽天がやってしまったが、買っているのは電子書籍そのものではなく、その一時的利用権に過ぎないために、販売会社(実態はリース会社だ)が倒産したりサービスの提供をやめたりすると、読者が「買ったと思い込んでいた」本があっという間に読めなくなってしまう。
ここは仕方がないが、ある程度強固な…例えば、会社が存続する場合にはサービスの提供を禁止したり、他の会社に営業譲渡するような仕組み、あるいは、販売会社とは他に、発売会社(権利を保持する会社)を出版社が共同で作り、そこに管理販売業務を預託するような仕組みが必須になると思う。

読者の意識とは、要するに「紙の本より電子書籍を欲しくなる」という気持ちを持たせられるか、だ。
紙の本は、利用権ではなく所有権を持てる代わりに、場所を食う。そして、物理メディアであるため、同時に複数人で見ることができない。
ウチでは現在6冊くらいのマンガ雑誌を毎月買ってるんだけど、これはできるだけ速やかに裁断機でバラして、スキャンし、NASに置いておくようにしてある。
ボクも嫁もスマホに落として移動中や空いた時間、入浴中に読んだりできるし、子供たちも古くなった機種を渡したタブレットや、居間のパソコンで読んだりしている。本当はこれが電子で買った雑誌でもできるといいな、と思う。クレジットカードで購入するなら、購入者IDにひもづいた複数の利用者IDと端末情報で同時利用ができるような使い方だ。
雑誌は特に捨てるのが明らかなものなので、サクッと回し読みしたらなくしてしまいたい。そういう使い方には、一人一台端末を持てる電子書籍は非常に向いていると思う。

『honto for ニンテンドー3DS』に関しては、そういう部分を期待しつつ、もっと「遊び」の部分を取り込んでほしいなぁ…できれば、ちゃんと普及してほしいなぁ…というのが願いでもある。
子供の頃接しなれたメディアには、大人になってもちゃんと理解を示せるものだ。ただ、子供はそのままではなかなか本を読む機会を持てない今の事情もある。子供の荷物に置く場所を大きく避けない都心の住宅事情もあるし、場所はあっても本屋がない地方の事情もある。
どこの誰でも等しく同じ本に接するチャンスがある電子書籍、置き場所を取らない読書の利点が生かせると思う。



…正直、隣でやってたキャンピングカーフェア見ていきたかった。

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